色々

川端裕人『夏のロケット』 ロケット作りに魅せられた大きい子供たちのお話(語弊がある感じだ) 宇宙を目指すっていうストーリーに弱いんで、すごくこういうの大好きです。 もう大好きです。ただ、僕自身の傾向としてはロケット作りより宇宙に行きたいってい…

結婚しました

烏有くん、悩むの巻。 毎回悩んでいる気がする。 麻耶さんもだいぶ追いついてきたな。ていうか出さないからなんだけど。 あの時刻表パズルのようなアリバイ崩しは無理。ていうかやる気が起きない。36冊目next 川端裕人『夏のロケット』

久しぶり

久しぶりに本を読んだ気がする。まあ、この6冊はここ2週間で読んだものですが森見登美彦『四畳半神話大系』 使いまわ(ry ようするに主人公と親友の友情物語でした。 どういう道に行ってもそんなに人生変わらないよってこと。広瀬正『マイナス・ゼロ』 4…

青春×2と青春じゃないの

初野晴『1/2の騎士』 普通に良い作品。切ない感じのお話。青春もの。ていうかこの作者物語の構成の仕方がうまいわ。 ミステリーのトリック云々よりは青春的な方に目がいく作品。もうなんか青春としか言いようがない。米澤穂信『秋期限定栗きんとん事件 上…

昔懐かし新本格

倉知淳『星降り山荘の殺人』なんだか久しぶりに新本格っぽい新本格を読んだ気がする。 吹雪の山荘ものというお約束ミステリ。 なんていうか、そのシチュエーションを踏襲したっていうよりパロったっていうのが正解だと思う。 トリックはやかんのそれはなんだ…

すげえ仕掛け本とすげえ物理トリック

泡坂妻夫『生者と死者』 『しあわせの書』に次ぐかなり凝っている(かなりどころの話ではないが)仕掛け本。 これを書くのに要した労力はすごいもんだったんだろうな…… そして惜しい人を亡くしました。ご冥福をお祈りします。村崎友『風の歌、星の口笛』 す…

わたしのベッキーさん

北村薫『街の灯』 再読。わたしのベッキーさんシリーズが後述する『鷺と雪』で完結するというので、1作目のこの作品を読み返してみた。 久々の北村先生の文章を読むと、なんだかいいなあ、と思ってしまう。雰囲気、雰囲気。 1年以上前に読んだので、色々と忘…

久々更新

月1回ペースになってるような。 三津田信三『密室の如き籠るもの』 メフィストで表題作以外は掲載されて、読んでいたけども、書き下ろしの「密室の如き籠るもの」が全体の半分の頁を占めているのでお得感が。 刀城言耶シリーズは長編の方がいいと思うなあ。…

カカシ様が見てる、略してカカ見て

うん、おもしろい。刀城言耶シリーズ最初の作品ということです。 これまでの中で一番民俗学臭が強い。二転三転の結末はどれも変わらないですけどね。 刀城シリーズ既刊のものは全部読んだかなーと思ったけど、最新作の『密室の如き籠もるもの』が出てますね…

ごった煮

なんか1ヶ月以上更新できませんでした……本が最近読めてないです。 エラリー・クイーン『フランス白粉の謎』 読んでいる最中はしんどいけど、読み終わったら面白かったなあと思う。 あのリーダビリティのなさの中で挑戦状を受け取り推理するのは無理です。有…

今年最初のミステリ

さて、新年なので気持ちをリセットして、新たにカウントを始めたいと思います。 そして去年最後の更新と今年最初の更新に読んだ作家が同じだということはあんまり意図していません。 でも『コズミック』という超弩級の作品で始めることは決めていました。 ち…

今年最後の更新です。

法月綸太郎『二の悲劇』 悲劇の名にふさわしい物語でした悩むなあ。恋愛小説にしても先に読んだモリミーの夜は〜とは百八十度違うなあ 同じ京都なのに清涼院流水『ジョーカー』 今年最後に読んだ〆の作品です。 もう一言で表せますなんじゃこりゃ さて最終的に15…

最高にハイでポジティブでファンタジーな恋愛小説

今年読んだ中で一番読んでいる最中にニヤニヤしながら楽しんで読んだ本でした。 とにかく楽しい。先輩と彼女のちょっと間抜けなすれ違いとかずれた会話。 地の文が合う人と合わない人に別れると思うけど、めちゃくちゃ合ったなぁ。 今年最後に今年1,2を争う…

イワンのばかとコンプレックス話

トルストイ『イワンのばか他八篇』 寓話集です。どれも欲をかきすぎると罰が当たるぞ的な話です。 こういう小説はあんまり読んでこなかったけど、どれもまあ聞いたことはある感じ。 それがすごいけど。麻耶雄嵩『鴉』 またやらかした的な帯。でも意外とやら…

名(迷)探偵を超越した探偵、メルカトルとその相棒

アンチミステリ作品集。麻耶作品はどれもそんなんだけど。 どれもこれもアンチミステリとしては素晴らしい出来だった。麻耶作品の中では翼〜と同じくらい好き。 「遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる」は良い作品。エェェとしか言いようがないけど。(つーかど…

倒錯と狂気の巨匠と恥ずかしくなるくらい甘い少女漫画的ラノベ

江戸川乱歩『江戸川乱歩傑作選』 なんで今まで乱歩を読んでなかったんだろう。やばいやばい。古典作品かと思って読んだらどれも今でも通用するくらいおもしろい。 古典作品って普通そんなもんだけど。 とりあえず一作ずつ感想。 「二銭銅貨」…いい暗号物。正…

恋愛小説

読んでいるうちになんだか泣けてくる恋愛小説。大衆小説ですね。 最近読んだ恋愛小説の中でもかなり良い方。ミステリ部分バレバレだけど関係ないしね、正直。 許すのと愛するのは違うことなんだろうけど、かなこからの許しは愛情表現でしかないよな……そして…

挙動不審ひきこもり探偵登場

北山さんには珍しい、終末思想のない現代を舞台にした普通の連作短編本格推理小説でした。 「みえないダイイングメッセージ」は好きだなあ。 なんか助手がべたべたと探偵にかまいたがる姿は過去の著名な名探偵と助手のコンビを思い出します。 てか、御手洗ネ…

人でなし

西尾史上、最悪の主人公である彼の14年後の物語。 これで、彼の人となりがかなりはっきりして、ある意味で罰を受けるというか、なんというか、気付いてしまったものは仕方ないねって話。 ミステリ部分。実はやられた……と思ってしまった。少しは考えていた展…

ごった煮

更新せずに感想をため込んでいたら溜まりすぎました……こまめに書かないとなあ。法月綸太郎『パズル崩壊』 のりりんにしては珍しい感じの短編集。しらみつぶしと似たようなつくり(というかこちらが先) ロスマクの話が好きです。いいのか、あれ?小野不由美…

物理トリックの名手と子供向け?と西澤マジック

クリスティは諸々の都合上読むのを中止しました。まあ、再読だしね。北山猛邦『『ギロチン城』殺人事件』『少年検閲官』 『城』シリーズの中でも好きなほうかも。 北山さん全体に言えるけど、幻想的で終末的な世界観が好きだ。 少年〜のほうは世界観をトリッ…

中二病とウェスタン

西尾維新『クビシメロマンチスト』 再読。シリーズを終わって読み返してみると、いーちゃんはなんか酷い奴なんだけどある意味で仕方ないと思ってくる。 刺々しいよね、まだこの頃は。ジェイムズ・リーズナー『聞いてないとは言わせない』 基本的に一本道の作…

のりりんの冒険と新鋭の首切り論理とガリレオシリーズ最新作

法月綸太郎『法月綸太郎の新冒険』 前作『法月綸太郎の冒険』で図書館の利用者のプライバシーの損害についてのことをよほど気に病んでいたのか、徹底して今回は書いてました。 かわいいよ、のりりん。トリックはいつものごとく切れ味よくてよかったなあ。東…

メフィストの新星

友人曰く、コメディ純文学だそうです。僕が読んだ限りでも概ね合ってます。 とにかく淡々と物語が進み、事件の山もオチもない作品。 純文っぽい雰囲気は出ている。 けど、もっと主人公の特殊能力を効果的に使うべきだとおもうなあ。129冊目next 法月綸太郎『…

サイコキラー物サスペンスと天馬とユニコーン

セバスチャン・フィツェック『ラジオキラー』 おもしろい。良い大衆小説です。犯人側の意味不明な要求が徐々に解き明かされていくのは『前世療法』と一緒ですね。 劇場型な犯罪と主人公の鬱々とした過去が絡み合い、思わぬ真実が露見していくという流れが読…

読みやすかった

どちらも読みやすかったです。セバスチャン・フィツェック『前世療法』 主人公が鬱々しすぎているのがなんだか良かった。 そっちかあ、と騙されたりおもしろかった。 伏線が綺麗に張られている作品。伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』 伏線といえば…

傷物と偽物の物語

西尾維新『傷物語』 『化物語』の前日譚。その実は羽川へのセクハラ小説でした。 戦場ヶ原が出てないので少し物足りなかったっちゃあ物足りなかった。 羽川のスペックが高すぎる。西尾維新『偽物語上』 『化物語』の後日譚。ほぼオールキャラがそろい踏み、…

災害シミュレーション小説

三部作なんですけど、前前作の『M8』前作の『TSUNAMI』とあります。 『M8』では東京にもし大型直下型地震が来たら、というお話。 『TSUNAMI』では原発施設がある町に津波がやってきたら、というお話。 そして今作では前作の『TSUNAMI』と少し似通っています…

バラバラ死体と青春エンタ

西澤保彦『解体諸因』 おもしろい発想ばかりする作家さんだなあと思った。 本格ミステリというのはバラバラな物を一つにつなぎ合わせる作業に焦点を当てているものなわけだけど、お見それしました。 間違いなく本格です。西尾維新『ネコソギラジカル上中下』…

子供向けでないミステリーランドと4人組シリーズ

殊能将之『子どもの王様』 子供向けではないミステリーランドの一品。『神様ゲーム』には負けますけどね。 団地に住んだことはないけどなんだかノスタルジックな気分を味わいました。 大人になんかなりたくないなあ。西澤保彦『謎亭論処』 タック&タカチシ…