三津田信三

青春×2と青春じゃないの

初野晴『1/2の騎士』 普通に良い作品。切ない感じのお話。青春もの。ていうかこの作者物語の構成の仕方がうまいわ。 ミステリーのトリック云々よりは青春的な方に目がいく作品。もうなんか青春としか言いようがない。米澤穂信『秋期限定栗きんとん事件 上…

久々更新

月1回ペースになってるような。 三津田信三『密室の如き籠るもの』 メフィストで表題作以外は掲載されて、読んでいたけども、書き下ろしの「密室の如き籠るもの」が全体の半分の頁を占めているのでお得感が。 刀城言耶シリーズは長編の方がいいと思うなあ。…

カカシ様が見てる、略してカカ見て

うん、おもしろい。刀城言耶シリーズ最初の作品ということです。 これまでの中で一番民俗学臭が強い。二転三転の結末はどれも変わらないですけどね。 刀城シリーズ既刊のものは全部読んだかなーと思ったけど、最新作の『密室の如き籠もるもの』が出てますね…

雪密室と不条理とミステリホラー

麻耶雄嵩『あいにくの雨で』 後述するカミュの『異邦人』もたいがい不条理だと思ったが、麻耶さんは不条理ミステリの代表者だと思った。 なんだろう、この胸にしこりが残るエンディングは。カミュ『異邦人』 動機:太陽がまぶしかったから 不条理だなあと思…

倒叙の名作とごった煮と珠玉のホラー

リチャード・ハル『叔母殺人事件』 海外古典名作。倒叙もののなかでも有名な作品。 倒叙ものを逆手に取った名作であるなあ。 独特な言い回しが翻訳ものたる所以というか……残り18冊法月綸太郎『しらみつぶしの時計』 本格から奇妙な味まで。ノンシリーズの短…

ミステリホラーと友だちを見つけるきみの物語

ミステリホラーと銘打ってるけど、あんまり怖くなかった・・・・・・ ミステリ部分はな、なんだってーー的なこじつけであんまり評価できないかな・・・・・・ 設定が視覚に頼る部分が大きいので漫画とかにするとおもしろそうではある。残り29冊重松清『きみの友だち』 再…

嗤われたら、終わり。

民俗学を巧みに物語に組み込ませ、それがトリックの中枢となるミステリーを得意とする三津田信三の刀城言耶シリーズ最新作。 山魔の出る忌み山で起こる不可解な密室事件が起こり、さらには連続殺人事件へと発展していきます。 前作の首無の〜の方が僕は好き…