すげえ仕掛け本とすげえ物理トリック

泡坂妻夫『生者と死者』
『しあわせの書』に次ぐかなり凝っている(かなりどころの話ではないが)仕掛け本。
これを書くのに要した労力はすごいもんだったんだろうな……
そして惜しい人を亡くしました。ご冥福をお祈りします。

村崎友『風の歌、星の口笛』
すげえ物理トリック。
話自体は、超SF。だけど、話のみせかた自体はかなりミステリ調。ということで、これは正直ミステリの方に偏っていると思うのでミステリだと思います。
この作品は第24回の横溝正史ミステリ大賞の受賞作らしいんですが、どこに正史の要素が入ってるのかと(以下略)
しかし、3人の主人公の視点から代わる代わる進むのは、人工惑星プシュケは何故滅んだのか、徐々に明かされていくのが良い感じだし、何よりこの物理トリック。大きな大きなトリックだなあ。

24冊

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