芸術×本格推理のクロスオーバー

おもしろかった。今年度の本格物の中でもかなりいいとこいくんじゃないんでしょうか?
芸術を主のテ−マとして、ミステリーと絡ませる試みは麻耶先生の『夏と冬の奏鳴曲』を思い出します。
まあ、本作品の方がわかりやすかったですが(キュビズムを主とした『夏と冬の奏鳴曲』だけど、説明自体が難解だった)
前作『ウルチモトルッコ』にちょこっと出てきた刑事とその甥がコンビとして活躍するわけですが、大癋見警部がいいキャラ出してたなあ。
元々読みやすい文体に加え、警部とその他の登場人物のやりとりがテンポ良く進むのでかなり読みやすいです。

残り45冊

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