2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

趣味=仕事の一品。これはひどい。

素晴らしいほど作者の趣味が爆発した作品。 異常なほどの会話のテンポの良さとところどころはさまれるパロディやギャグに何回吹いたことか。 キャラクターがみんな立ちすぎている。蕩れ〜、とでも言っておくべきか。 何より忍野がおいしすぎるキャラクター。…

火村シリーズ短編集

普通におもしろかった。表題作より他三作の方が好みだったかなあ。 本格ミステリにおいて双子の入れ替えトリックとダイイングメッセージの必然性は永遠のテーマだなあ。 有栖川さんはよくそのふたつを書いているけど、まだまだ書き続けるだろう。残り33冊next…

色々

古処誠二『UNKNOWN』 良作。メフィスト賞にしてはまともな作品(褒め言葉なのか?) うまく、自衛隊の現状とかを取り上げて、憎まれ役である自衛隊の内部を詳細に描いている。 とある震災で被災したことがある僕としては、自衛隊はいい人たちってイメージな…

ハラキリ、サドー、ニンジャ、フジヤマ

山口雅也『日本殺人事件』 解説の宮部さんが言っていた野球で例えるなら剛速球投手、ただし球場の形を変化させるみたいな!(なぜか巫女子) まさしくその通りだよなあ、前提条件を変えているけど、本質的には本格だ。 山口さんの作品は結構テーマ設定がなさ…

色々なジャンルのミステリが詰まった短編集

7つのテーマに分けられた短編集。それぞれ密室、倒叙、安楽椅子探偵、バカミス、????、SF、日常に分かれている。 実はこれまで小林泰三が書いてきた作品の登場人物が出てくる。『密室・殺人』のネタバレが微妙に入ってるかも。 一番気に入ったのはもち…

密室と殺人と恋愛と物語

小林泰三『密室・殺人』 密室殺人ではなく、密室・殺人。要するに密室と殺人な訳だ。 まあ、ひねくれてる作品だ。事件そのものより探偵に関する謎の方が気になった。 ようするにひねくれている作品だ。舞城王太郎『好き好き大好き超愛してる』 書き出しの部…

今なら教祖になれる気がする

手品と奇跡の違いはタネがあるかないかの違いです。 素晴らしいタネでした。すごい作品だなあ……残り44冊next 小林泰三『密室・殺人』

芸術×本格推理のクロスオーバー

おもしろかった。今年度の本格物の中でもかなりいいとこいくんじゃないんでしょうか? 芸術を主のテ−マとして、ミステリーと絡ませる試みは麻耶先生の『夏と冬の奏鳴曲』を思い出します。 まあ、本作品の方がわかりやすかったですが(キュビズムを主とした『…

ユーモアミステリー

文庫で読みましたが、いっこく堂と我孫子さんの対談が載ってて笑った。 作品に関しては、安心して読めるシリーズだなあ、と。 朝永と妹尾の恋愛の方がメインだからミステリ部分よりそっちの方が気になるからか。 サクサク読めました。残り46冊next 深水黎一…

単純娯楽作品の極み

伊坂作品の特徴として、用意周到な伏線が張られていることが挙げられるが、『ゴールデンスランバー』はその最たる例の作品だろう。 伏線とそれの回収だけでできているんじゃないか、と思わせるぐらい無駄がなく、スマートにできあがっている。 そして、単純…