2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

のりりんの冒険と新鋭の首切り論理とガリレオシリーズ最新作

法月綸太郎『法月綸太郎の新冒険』 前作『法月綸太郎の冒険』で図書館の利用者のプライバシーの損害についてのことをよほど気に病んでいたのか、徹底して今回は書いてました。 かわいいよ、のりりん。トリックはいつものごとく切れ味よくてよかったなあ。東…

メフィストの新星

友人曰く、コメディ純文学だそうです。僕が読んだ限りでも概ね合ってます。 とにかく淡々と物語が進み、事件の山もオチもない作品。 純文っぽい雰囲気は出ている。 けど、もっと主人公の特殊能力を効果的に使うべきだとおもうなあ。129冊目next 法月綸太郎『…

サイコキラー物サスペンスと天馬とユニコーン

セバスチャン・フィツェック『ラジオキラー』 おもしろい。良い大衆小説です。犯人側の意味不明な要求が徐々に解き明かされていくのは『前世療法』と一緒ですね。 劇場型な犯罪と主人公の鬱々とした過去が絡み合い、思わぬ真実が露見していくという流れが読…

読みやすかった

どちらも読みやすかったです。セバスチャン・フィツェック『前世療法』 主人公が鬱々しすぎているのがなんだか良かった。 そっちかあ、と騙されたりおもしろかった。 伏線が綺麗に張られている作品。伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』 伏線といえば…

傷物と偽物の物語

西尾維新『傷物語』 『化物語』の前日譚。その実は羽川へのセクハラ小説でした。 戦場ヶ原が出てないので少し物足りなかったっちゃあ物足りなかった。 羽川のスペックが高すぎる。西尾維新『偽物語上』 『化物語』の後日譚。ほぼオールキャラがそろい踏み、…

災害シミュレーション小説

三部作なんですけど、前前作の『M8』前作の『TSUNAMI』とあります。 『M8』では東京にもし大型直下型地震が来たら、というお話。 『TSUNAMI』では原発施設がある町に津波がやってきたら、というお話。 そして今作では前作の『TSUNAMI』と少し似通っています…

バラバラ死体と青春エンタ

西澤保彦『解体諸因』 おもしろい発想ばかりする作家さんだなあと思った。 本格ミステリというのはバラバラな物を一つにつなぎ合わせる作業に焦点を当てているものなわけだけど、お見それしました。 間違いなく本格です。西尾維新『ネコソギラジカル上中下』…