2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

今年最後の更新です。

法月綸太郎『二の悲劇』 悲劇の名にふさわしい物語でした悩むなあ。恋愛小説にしても先に読んだモリミーの夜は〜とは百八十度違うなあ 同じ京都なのに清涼院流水『ジョーカー』 今年最後に読んだ〆の作品です。 もう一言で表せますなんじゃこりゃ さて最終的に15…

最高にハイでポジティブでファンタジーな恋愛小説

今年読んだ中で一番読んでいる最中にニヤニヤしながら楽しんで読んだ本でした。 とにかく楽しい。先輩と彼女のちょっと間抜けなすれ違いとかずれた会話。 地の文が合う人と合わない人に別れると思うけど、めちゃくちゃ合ったなぁ。 今年最後に今年1,2を争う…

イワンのばかとコンプレックス話

トルストイ『イワンのばか他八篇』 寓話集です。どれも欲をかきすぎると罰が当たるぞ的な話です。 こういう小説はあんまり読んでこなかったけど、どれもまあ聞いたことはある感じ。 それがすごいけど。麻耶雄嵩『鴉』 またやらかした的な帯。でも意外とやら…

名(迷)探偵を超越した探偵、メルカトルとその相棒

アンチミステリ作品集。麻耶作品はどれもそんなんだけど。 どれもこれもアンチミステリとしては素晴らしい出来だった。麻耶作品の中では翼〜と同じくらい好き。 「遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる」は良い作品。エェェとしか言いようがないけど。(つーかど…

倒錯と狂気の巨匠と恥ずかしくなるくらい甘い少女漫画的ラノベ

江戸川乱歩『江戸川乱歩傑作選』 なんで今まで乱歩を読んでなかったんだろう。やばいやばい。古典作品かと思って読んだらどれも今でも通用するくらいおもしろい。 古典作品って普通そんなもんだけど。 とりあえず一作ずつ感想。 「二銭銅貨」…いい暗号物。正…

恋愛小説

読んでいるうちになんだか泣けてくる恋愛小説。大衆小説ですね。 最近読んだ恋愛小説の中でもかなり良い方。ミステリ部分バレバレだけど関係ないしね、正直。 許すのと愛するのは違うことなんだろうけど、かなこからの許しは愛情表現でしかないよな……そして…

挙動不審ひきこもり探偵登場

北山さんには珍しい、終末思想のない現代を舞台にした普通の連作短編本格推理小説でした。 「みえないダイイングメッセージ」は好きだなあ。 なんか助手がべたべたと探偵にかまいたがる姿は過去の著名な名探偵と助手のコンビを思い出します。 てか、御手洗ネ…

人でなし

西尾史上、最悪の主人公である彼の14年後の物語。 これで、彼の人となりがかなりはっきりして、ある意味で罰を受けるというか、なんというか、気付いてしまったものは仕方ないねって話。 ミステリ部分。実はやられた……と思ってしまった。少しは考えていた展…

ごった煮

更新せずに感想をため込んでいたら溜まりすぎました……こまめに書かないとなあ。法月綸太郎『パズル崩壊』 のりりんにしては珍しい感じの短編集。しらみつぶしと似たようなつくり(というかこちらが先) ロスマクの話が好きです。いいのか、あれ?小野不由美…