サイコキラー物サスペンスと天馬とユニコーン

セバスチャン・フィツェック『ラジオキラー』
おもしろい。良い大衆小説です。犯人側の意味不明な要求が徐々に解き明かされていくのは『前世療法』と一緒ですね。
劇場型な犯罪と主人公の鬱々とした過去が絡み合い、思わぬ真実が露見していくという流れが読ませます。
『前世療法』の方が好きかなあ。でもどちらも良い作品でした。

柄刀一『ペガサスと一角獣薬局』
4編からなる短編小説集です。2番目と3番目の短編のトリックが好きだ。
最近こういったタイプの本格を読んでいないような気がしたので、なんだか久しぶりで楽しかったです。
ただ4番目の事件は一番謎がわかりやすいけど物語としては好きだなあ。
どうみても巨人が起こしたとしか思えない事件を解いたっていう記述に笑った。
なんという暗闇坂(笑)御手洗っぽい感じの事件集だったし、いいですねえ。

128冊目

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