イワンのばかとコンプレックス話

トルストイ『イワンのばか他八篇』
寓話集です。どれも欲をかきすぎると罰が当たるぞ的な話です。
こういう小説はあんまり読んでこなかったけど、どれもまあ聞いたことはある感じ。
それがすごいけど。

麻耶雄嵩『鴉』
またやらかした的な帯。でも意外とやらかしてない件。
コンプレックスを中心に物語が進んでいくお話。メル長編はだいたい後味悪いよな〜。
土俗的な雰囲気がむんむんと伝わっていく中、名前がどの人物も麻耶チックな名前だから、いつもの麻耶ワールドに引き戻される。
そして半日かけて行った先での殺人事件を15分で解いちゃう銘探偵メルカトルはいつものごとく、ちょびっとしか出てきません。
なのにあの存在感。
ラストが叙情的でいいですね。

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