中二病とウェスタン
西尾維新『クビシメロマンチスト』
再読。シリーズを終わって読み返してみると、いーちゃんはなんか酷い奴なんだけどある意味で仕方ないと思ってくる。
刺々しいよね、まだこの頃は。
ジェイムズ・リーズナー『聞いてないとは言わせない』
基本的に一本道の作品。登場人物紹介で半分以上が犯罪者で笑った。
これは中年のヒロインを魅力的につくろうとした感じで、こういうヒロインがアメリカでは受けるのかなあとか思ってみたり。
あんまり日本では受けないよね、40ぐらいのおばさんだし。
タイトルの意味はよいですねえ。骨組みが良いです。
135冊目
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のりりんの冒険と新鋭の首切り論理とガリレオシリーズ最新作
法月綸太郎『法月綸太郎の新冒険』
前作『法月綸太郎の冒険』で図書館の利用者のプライバシーの損害についてのことをよほど気に病んでいたのか、徹底して今回は書いてました。
かわいいよ、のりりん。トリックはいつものごとく切れ味よくてよかったなあ。
東野圭吾『聖女の救済』『ガリレオの苦悩』
どちらもおもしろかったです。
聖女の方はスプリング8が出てて、うれしかったり。あと福山の曲聞いてるのはわらうなあ。
トリック自体はきわめて単純ながら、これは女性の妄執を表してるもんなんだなあとも思い。
割と倒叙形式がこのシリーズは多いよなあ。具体的に言ってないけど明らかにこいつ犯人だもんっていう作品が多い。
まあ、ハウダニット的な謎ですからね、メインは。
苦悩の方は離れの話がよかったね、ドラマになってたらしいけど。
やっぱりガリレオは短編の方がトリックのガジェットは好きだなあ。
詠坂雄二『遠海事件』
収穫作品。いいですね、トリック自体は割とありふれているような気がするけど、見せ方が斬新。
逆転の発想の見せ方。殺人犯佐藤誠もいいキャラ立ってるし、本格っぽくない本格って感じ。
前作読みたいなあ。
133冊目
サイコキラー物サスペンスと天馬とユニコーン
セバスチャン・フィツェック『ラジオキラー』
おもしろい。良い大衆小説です。犯人側の意味不明な要求が徐々に解き明かされていくのは『前世療法』と一緒ですね。
劇場型な犯罪と主人公の鬱々とした過去が絡み合い、思わぬ真実が露見していくという流れが読ませます。
『前世療法』の方が好きかなあ。でもどちらも良い作品でした。
柄刀一『ペガサスと一角獣薬局』
4編からなる短編小説集です。2番目と3番目の短編のトリックが好きだ。
最近こういったタイプの本格を読んでいないような気がしたので、なんだか久しぶりで楽しかったです。
ただ4番目の事件は一番謎がわかりやすいけど物語としては好きだなあ。
どうみても巨人が起こしたとしか思えない事件を解いたっていう記述に笑った。
なんという暗闇坂(笑)御手洗っぽい感じの事件集だったし、いいですねえ。
128冊目
next 二郎遊真『マネーロード』
読みやすかった
どちらも読みやすかったです。
セバスチャン・フィツェック『前世療法』
主人公が鬱々しすぎているのがなんだか良かった。
そっちかあ、と騙されたりおもしろかった。
伏線が綺麗に張られている作品。
伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』
伏線といえば伊坂。伊坂といえば伏線。
ということで今回も伏線がきれいに決まった小説でした。
普通におもしろい。
主人公が主人公じゃないっていう特性なのが良い。
こういうタイプの主人公は珍しい気がする。
126冊目
next セバスチャン・フィツェック『ラジオ・キラー』